特定技能在留外国人数は約28万人規模に成長(2024年12月末時点)|制度開始以来の推移と今後の展望

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特定技能制度は2019年に創設され、人手不足業界に即戦力を補う制度として注目されています。制度開始から5年の間に在留外国人数は飛躍的に増加し、2024年12月末時点で約28万人(1号283,634人+2号832人、合計284,466人)に達しました。その後も増加を続け、令和8年6月末(速報値)では1号425,961人・2号18,295人となっています。本記事では制度開始からの推移、分野別・国籍別・地域別の傾向(いずれも2024年12月末時点)、対象分野の追加状況と、企業が取るべき対応を詳説します。

監修者

武藤 拓矢

合同会社エドミール 代表社員

武藤 拓矢

2018年より外国人人材分野で、技能実習・特定技能で600名超の採用から定着まで支援。2025年は商工会議所セミナーに4回登壇し、制度と実務の両面から外国人採用・定着を支援する専門家です。

資格
申請等取次者、外国人雇用管理主任者

2024年12月末時点の在留外国人数と成長率

出入国在留管理庁の2025年3月公表資料によると、2024年12月末時点での特定技能1号の在留外国人数は283,634人(2号は832人、1号と2号の合計は284,466人)です。2024年6月末の1号約251,594人から6ヶ月で約32,040人増加し、成長率は約12.7%に達しました。制度開始当初(2019年末・約1,600人)から考えると、制度の普及と急成長が明確です。特にコロナ後の入国制限解除以降、企業の外国人雇用拡大が加速しています。

在留人数の推移(2019〜2024年)

制度開始年の2019年末は約1,600人でしたが、2022年末に約13万人、さらに2023年末には20万人を突破。2024年末にはついに28万人超に達し、制度開始からの5年間で約282,000人の外国人受け入れを実現しました。なお、34.5万人は制度開始時の5年間の受入れ見込数であり、現行の受入れ見込数(上限)は80万5700人(令和11年3月末まで)です。

分野別受け入れ動向

2024年12月時点の分野別受け入れ比率(1号・2号合計284,466人に対する割合)は以下の通りです。

  • 飲食料品製造業:74,538人(全体の約26.2%)
  • 工業製品製造業(旧・素形材産業、産業機械製造業、電気・電子情報関連産業):45,279人(15.9%)
  • 介護分野:44,367人(15.6%)
  • 建設:38,578人(13.6%)
  • 農業:29,331人(10.3%)
  • 外食業:27,864人(9.8%)
  • その他(清掃・ビルクリーニング・宿泊など):約24,509人(8.6%)

上位5分野だけで約81.6%を占めており、特に製造・介護・建設分野での受け入れが中心となっています。

国籍別構成と増加傾向

2024年12月時点の特定技能在留者を国籍別に見ると、以下の構成となっています(入管庁公表統計に基づく概数。1号・2号の区分は同庁の統計表でご確認ください)。

  • ベトナム:133,478人(全体の47%)
  • インドネシア:53,538人
  • フィリピン:28,234人
  • ミャンマー:27,348人
  • 中国:17,761人
  • ネパール:7,014人
  • その他(カンボジア、タイ、さらに南アジア諸国など)

6ヶ月の増加数では、インドネシアが+9,198人と最も増加数が多く、ミャンマーが+8,279人、ベトナムが+6,180人です。いずれも制度特定国ルートや送り出し体制が整っている国々です。

都道府県別の受け入れ状況

全国都道府県別では、受け入れ人数が多い上位7県は以下の通りです(2024年12月末時点・概数):

  • 愛知県:22,805人
  • 大阪府:18,739人
  • 東京都:18,558人
  • 埼玉県:18,234人
  • 千葉県:17,627人
  • 神奈川県:16,961人
  • 茨城県:13,967人

製造業や介護施設の集積地が多く、関東・中京・関西圏で特定技能の受け入れが圧倒的に進んでいます。

特定技能2号の現状と将来展望

特定技能2号は制度開始後に導入された上位資格で、在留期間の制限なし・家族帯同可など特徴がありますが、2024年12月末時点では832人でしたが、令和8年6月末(速報値)では18,295人まで増加しています。対象分野の拡大や試験整備が進む中、2号在留者のさらなる増加が期待されます。

制度の拡大予定(2025年以降)

リネンサプライ分野(病院・ホテル等におけるリネン供給業務)は2026年1月に特定技能1号の対象分野として追加が決定し、同年6月から受入れが始まりました。あわせて、次の2分野も2026年1月に対象分野へ追加されています(準備が整い次第運用開始。物流倉庫は2026年9月に要領別冊を制定)。これにより、2026年10月時点で特定技能1号の対象分野は19分野です:

  • 物流倉庫(物流倉庫での業務)
  • 資源循環(廃棄物処理・リサイクル等に係る業務)

これらの分野追加により、制度対象分野は拡大しています。追加分野に対する受け入れ需要や人材確保における新たな機会が生まれることが予想されます。

企業向け活用ポイント

増加傾向が続く特定技能在留者の人数を踏まえ、企業が押さえるべきポイントは以下の通りです。

  • 製造・介護・建設など受入数が多い分野を優先採用リストに入れる
  • ベトナム・インドネシア・ミャンマーなど主な出身国に対応した支援体制を整備
  • 2号拡充が進む分野では、長期的な定着戦略や家族帯同制度も視野に
  • 新分野を受け入れる場合は登録支援機関や送り出し機関の選定を早めに行う

よくある質問(FAQ)

Q. 特定技能在留外国人数の最新値は?

A. 2024年12月末時点では1号が283,634人、2号が832人(合計284,466人)です。令和8年6月末(速報値)では1号425,961人・2号18,295人です。

Q. 制度開始以来どれくらい増えましたか?

A. 制度開始当初の数千人から5年で約28万人(2024年12月末時点)と、約282,000人の増加を達成しています。

Q. 今後も人数は増える見込みですか?

A. はい。対象分野の追加予定と、制度の制度運用改善により、在留人数の拡大傾向は続くと見られます。

まとめ|制度急拡大の中で戦略的対応を

特定技能制度は、わずか5年で制度開始時の数千人規模から28万人超(2024年12月末時点)へと急拡大しています。分野別・国籍別の傾向や都道府県別の受け入れ状況、今後の分野拡大予定を正しく把握することは、企業が制度を戦略的に活用するために不可欠です。

今後は特定技能2号の拡大や新分野の導入により、人材採用と定着の形態にも変化が予想されます。企業は最新統計を定期的にチェックし、制度運用や支援体制の整備を着実に進めることで、優良な外国人材を確保する体制づくりに取り組んでください。

支援機関を探す段階では登録支援機関の比較(全国)も役立ちます。

依頼先を検討する際は登録支援機関の選び方のチェックポイントも参考になります。

制度の全体像は特定技能とは何かでも整理しています。